新型コロナウイルスが猛威を振るい、いよいよ日本国内でも感染者が増えてきてしまっています。
そんな中、非常に気になるニュースがTwitterで話題になりました。
東海テレビニュース『“症状出た後”東海道新幹線に…新型コロナ感染が確認された東京の40代男性 2/10に愛知へ出張』
東京都によりますと、都内で新たに感染が確認された40代の男性会社員が、咳や発熱の症状が出た後の2月10日、東海道新幹線を使って愛知県に出張したということです。
(東海テレビニュース『“症状出た後”東海道新幹線に…新型コロナ感染が確認された東京の40代男性 2/10に愛知へ出張』)より
これに対しTwitterでは、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念する声と共に、次のような意見も投稿されていました。
Twitterの意見
「症状が出ているのに出張へ行くなんて…」
「こんな状態で出張へ行かせる会社ブラックすぎるだろ」
と、症状が出ているにも関わらず出張へ行ったこと、あるいはそのように命じたであろう会社への批判も多く見られました。
実際に出張の命令があったのかはわかりません。
しかしこのような症状が出ているのに休養を命じなかったどころか、出張へ行かせたのは紛れもない事実であり、新型コロナウイルス云々に関係無く極めて悪質な企業であると言わざるを得ません。
この話は他人ごとではありません。
残念ながら未だに病気にかかってしまっているのに無理に出社を命令して働かせようとする企業は数多くあります。
このような会社が何故なくならないのか、そしてこのような会社がいかに危険なのか、解説していきます。
目次
1.病気でも休めない理由
風邪を引いた、インフルエンザにかかった等で高熱が出て苦しい、そんなときでも「いいから会社に来い」と出社を強制する会社が未だにあります。
どうしてこのような悪習が未だにあるのでしょうか。
それは主に2つの理由があります。
- 人手が不足している
- 慣習として病気の休養を認めていない
1-1.人手が不足している
これがやはり一番の理由でしょう。
今は多くの業界で仕事量に対して人手が不足しています。
これは長年の不景気のためにリストラやコストカットを名目で人員削減し、その後好景気が訪れたことで仕事が増えたのに人員の投入が進まず、仕事量に対応できていないことが一つの原因として挙げられます。
例えば5人必要な仕事を3人で回している、というような職場はあちこちで見られます。
また、昔は今よりもダラダラと仕事をしていたために仕事量が増えても対応できていたものの、近年は効率化によって常時100%で回しているために急な仕事量の増加に対応できなくなったことも挙げられます。
例えば極端な例ですが、時間をギリギリまで仕事に使うため、トイレに行く回数すら制限している職場もあります。
つまり昔に比べて一人当たりの仕事量が増えており、弾力性がなくなってしまっているのです。
このため、一人でも欠員が出ると途端に仕事は回らなくなってしまい、会社は困ってしまいます。
特に、代わりのいない人の場合はなおさら休めないでしょう。
例えば病気になってしまった人がトラブルに対応できるただ一人の技術職だったり、大事な商談をとりまとめることのできるただ一人の営業マンだったら、その人が休んでしまうと会社は動けなくなってしまいます。
きちんと人材を育成しなかったり、連携の取れる人員を配置したりしていない企業の自己責任と言えますが、これも人手不足のために解決の難しい会社も多いのです。
1-2.慣習として病気の休養を認めていない
これは今ではだいぶ少なくなってきましたが、今でも体育会系気質の会社では慣習として病欠を認めないケースが未だにあります。
「病気だと思うから病気になるんだ!」
「俺が若い頃は血反吐を吐きながら仕事したもんだ」
などと意味の分からない根性論を振りかざして無理矢理出勤を命じるような職場は今でも残っているのです。
そのような会社では病気になっていても働くのが美徳とする気風さえ漂っています。
最近はこのような悪習は減りつつありますが、やはり「俺も頑張ったんだからお前も」という圧力は根強く、なかなか改善が進まない会社もあるのです。
2.病気でも出社することの危険性
どうしても病気でも休ませないとする会社も未だにありますが、そのような会社はリスクマネジメントの管理のできない極めて悪質な組織だと言わざるを得ません。
また、逆に会社が「病気なら休め」と言ってくれても自己判断で出社しよう、などと絶対に考えてはいけません。
なぜなら、病気なのに出社することは非常に危険だからです。
その危険性は次の3つが挙げられます。
- 周りに病気を伝染させてしまう
- ミスや事故につながってしまう
- 病気が長引いてしまう
2-1.周りに病気を伝染させてしまう
もしあなたの病気がインフルエンザなど伝染性の病気なら、あなたの周りの同僚や上司、部下にも病気を伝染させてしまいます。
そうなると、会社が回らないどころの騒ぎではありません。
一つの部署が丸ごと吹っ飛んだようなものであり、会社に対して相当の被害をもたらすことになります。
そのようなリスクを考えないで病人に出社を強制させたなら、それはリスク管理のできないバカ組織だと言わなければなりません。
また逆に、会社が休養を勧めたのにあなたの自己判断で出社した結果周りに伝染させてしまったら、あなたの責任問題にもなりかねません。
伝染性の病気なのに出社することは、たとえあなたが代わりのいない人材だったとしても、その後のリスクを考えれば極めて愚かな判断だと言わざるを得ません。
会社だけでなく、出勤途中の電車内や取引先でも病気をまき散らすことになり、社会的にも害悪な行為です。
出社することで自分が周りに迷惑をかける、という自覚をまず持つことから始めなければなりません。
2-2.ミスや事故につながってしまう
「伝染性の病気じゃないから大丈夫!」などということはありません。
病気なのに出社したところで、ミスや事故を引き起こしてしまい、損害を与えてしまうことにもつながります。
例えば商談をまとめるのがあなただけしかいないからと病気にもかかわらず出向いたものの、病気のために意識がもうろうとして取引先に失礼な行為をしてしまい破談に…などということも。
とはいえそれはまだマシな方です。
特に現場系の職場ならちょっとしたミスが重大な事故につながってしまうので、病気でフラフラしながらの作業はあなたの命を奪うことにもなってしまいます。
例えばプレス系の機械操作でちょっと病気でふらついたはずみに…なんて想像しただけで恐ろしいですよね?
病気の際は無理に持ち場に出るのでなく、自分のためにも会社のためにも自宅で安静にしておくべきです。
2-3.病気が長引いてしまう
病気なのに無理に出社して働き続けると、治る病気も治りません。
そればかりか、免疫力が弱っているためにさらに別の病気を引き起こすことにもなります。
下手をすれば一生治らない病になってしまうことも。
そのせいで仕事のパフォーマンスが激しく落ち、ミスや事故を引き起こす状態がずっと続くことになります。
いくら元が優秀な社員でも、このような状態が続けば「体調管理も仕事の内」などと責任転嫁して会社は容赦なく減給、降格、さらにはクビにするでしょう。
会社の出社命令に素直に従った結果が病気の苦しみとクビ。
こんな仕打ち、到底納得できませんよね。
出社命令に従うくらいなら、無視して休養を取った方が自分の人生にとってずっと良いのです。
3.病気でも休めないような会社は転職しよう!
病気なのに休ませてくれない会社はリスクマネジメントのできない悪質な会社です。
さらには病気によるミスや事故をあなたに責任転嫁する可能性すらあります。
そのような会社ははっきり言って「異常」です。
あなたはそのような異常な会社に勤め続ける必要はありません。
その会社を辞め、転職を検討することを強くオススメします。
「転職するのは不安がある」
「転職って逃げじゃないの?」
このように考えている方もいらっしゃると思いますが、今は人手不足で転職がしやすくなっており、企業側も転職する人をスキルがあるとして積極的に評価するようになってきています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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また、今は転職サイトや転職エージェントなど、優秀で豊富な転職サービスが充実しており、転職しやすい環境が整っています。
これらを利用することであなたに合った働きやすい職場へ転職しやすくなります。
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このように今は転職しやすい状況となっています。
病気になったらしっかりと休める「普通の」会社に転職し、より良い人生を歩む権利をあなたは持っています。
もしあなたが病気でも休ませてくれないことに悩んでいるなら、是非とも転職を検討してみてください。
まとめ
以上、最近の気になるニュースを元に、病気になっても会社が休ませてくれない理由とその危険性をご紹介しました。
病気でも休ませてくれない会社はリスクマネジメントのできない組織であり、愚かで悪質なだけでなく、あなたの人生もめちゃくちゃにしてしまいます。
そのような会社は、いくら年収や仕事内容が魅力的でも、辞めて転職を考えるには十分です。
人生は一度きりです。
病気なのに無理して働いた結果、会社が壊滅的になるのは自業自得としても、あなたの人生がめちゃくちゃになってはあまりにも理不尽な話です。
そのような会社からはなるべく早く離れ、自分の身を守ることを第一に考えましょう。
そしてきちんとリスクマネジメントのできる会社に転職し、安心して働ける環境に身を置くことで人生はより素晴らしいものになるはずです。
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